筋肉は、構成している筋繊維の性格によって大きく「速筋」と「遅筋」の2種類に分けられます。
速筋は瞬発力やパワーに優れた筋肉であり、主に無酸素運動で鍛えることができます。
一方で、遅筋は持久力が高く疲労しにくいという特徴をもっている筋肉です。
分かりやすく例えると、陸上の短距離選手は瞬発力が必要となるので速筋が発達しています
。一方で、長距離選手は長時間走る為に持久力が必要となるので、遅筋が発達しているのです。
このように、筋トレのような無酸素運動と、ランニングのような有酸素運動ではそれぞれ使われる筋肉が異なります。
つまり、運動の種類によって鍛えられる筋肉が違い得られるメリットも変わるということです。
自分がどのような身体になりたいのか、目的によって運動を行い理想のボディメイクに役立てていきましょう。
遅筋繊維を動員する「有酸素運動」
有酸素運動とは、その名の通り酸素を必要とする運動のことです。
ウォーキングやジョギング、エアロバイクなど長時間にわたり継続しやすいのが特徴で、体内に取り込んだ酸素によって糖質や脂肪を燃焼し、筋肉を収縮させるエネルギーを生み出します。
つまり、遅筋を動員する運動は脂肪燃焼効果が高くダイエットにおすすめできます。
一般的に20分以上運動しなければ脂肪が燃えにくいと考えられていますが、近年ではトレーニング直後から脂肪が燃焼しエネルギーに変化することが明らかになっています。
・有酸素運動は、体脂肪燃やすのに最適な運動
・引き締まったボディを手に入れたい方におすすめ
速筋繊維を動員する「無酸素運動」
有酸素運動と対照的なのが筋肉トレーニングなどの「無酸素運動」です。
エネルギーをつくる際に酸素を必要とせず糖を利用するのが特徴で、主に速筋が使われます。
速筋を鍛える為には最大筋力の約75%~80%以上の高負荷のトレーニングが必要と言われています。
例えば、自分のベンチプレス最大重量が80キロの場合、その75%は60キロという事になります。
つまり、60キロ以上の使用重量でベンチプレスをしなければ速筋繊維を優位に働かせることができないという事です。
ボディビルダーやアスリートはこの速筋が非常に発達しており、瞬発力や筋力のアップ、筋肉量を増やしたい方にオススメの運動です。
また、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がるのでダイエットにも向いている運動です。
・速筋繊維を優位に働かせる為には最大筋力の75%以上の使用重量を扱う
・見た目を大きくしたい、ムキムキになりたいという方にオススメ
筋繊維の原理を逆転するEMSトレーニング
通常の運動では、まず遅筋繊維が動員され負荷が強くなるにつれて速筋繊維が動員されていきます。
しかし、EMSトレーニングでは筋繊維の動員様式が逆転します。
遅筋繊維は神経が太い為、電気抵抗が少なく電流が流れにくくなります。
つまり、EMSトレーニングは、速筋を優先的にアプローチすることができるのです。
また、速筋は発達しやすく気引き締まった体に繋がりやすいです。
有酸素運動、または無酸素運動に加えてこのEMSトレーニングを加える事で、効率的に筋肉を鍛えることができ、理想のボディメイクが目指せます。